諏訪湖をはさんで南に上社、北に下社があり、さらに上社は本宮と前宮、下社は春宮と秋宮に分かれている。ご祭神は信濃の国造りをしたと伝えられる建御名方(たけみなかた 男神)と八坂刀売(やさかとめ 妃神)を祀るが、一般的には古くから上社に男神、下社に女神の信仰が広く伝わっている。また、下社には御二柱に併せて御兄神八重事代主(やえことしろぬし)を合祀する。雨、風、水を司る神として古くは国家安泰と五穀豊穣などの祈願が行われた。一方では武勇の神として武田信玄や徳川家康などの武将からも信仰を集めた。平安・鎌倉時代には全国にお諏訪様信仰が広がり、現在も御分社は一万有余社になる。大社の氏子域は諏訪地方全域に及び、式年造営御柱大祭「おんばしら」をはじめ、特殊な神事、祭りを今も守り伝えている(下社では、遷座祭のお船祭、筒粥の神事などが知られている)。
秋宮は、甲州道中が中仙道に交わる下諏訪塾に隣接し、温泉街からも近いこと、下社最大の御柱である「秋一」の柱があることなどから、参拝者、観光客が多い。上社の硯石に対し、下社は御神木を通じて神を拝む古代祭祀の形式をとどめている。秋宮の御神木は鳥居から見て最後方の御神座に祀られた一位(イチイ)である。また、山王閣の東に明治維新以前は神宮寺があったとされる。下社の大祝(おおほうり)は金刺氏で、武士団化した一族には弓馬の名手も多く、木曽義仲上洛にも従軍、鎌倉時代には北条氏とも強い信頼関係を結んでいた。南北朝の頃より上社と対立、戦国時代に上社方に敗北した。また、上社大祝の一族である諏訪総領家もその後武田信玄に滅ぼされた。
連絡先
0266-27-8035(下社秋宮社務所)
駐車場
駐車場無料(バス可)
トイレ
トイレあり(身障者用あり)
料金
宝物殿 500円(小中学生300円)